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Steam日記②: The Talos Principle

神ゲーです。神ゲー。

 

●The Talos Principal  前回紹介したDreamがオマケ的なパズルを解きつつ雰囲気を目一杯楽しむゲームだったのに対し、The Talos Principleはパズルを目一杯楽しむゲームとなっております。しかし雰囲気の要素で劣っているというわけではなく、完成された世界観と美麗なグラフィックはため息すら出るほど素晴らしいものでした。

 プレイヤーはアンドロイドとして目を覚まし、右も左もわからないまま、遺跡のような空間に用意されたパズルを解いていくことになります。遺跡のところどころには世界の真相を伺わせる様々な情報が置かれてありますが、その情報どうしで食い違っていたり言い争っていたりして、何を信じていいかは最後までわからないでしょう。それはある意味、パズルという固定的なゲームの枠において、精神的な自由度を高めていると言えるかもしれません。

●パズル

 フリーゲーム的な謎解きとは違い、このゲームのパズルには明確な統一ルールがあります。基本的には、ステージの奥に設置されたシビルと呼ばれるテトリスじみたパーツやスターを入手すればクリアです。シビルを一定数集めると簡単なブロックパズルに挑戦できるようになり、これを解くと次の段階のステージに進むことができます。各ステージはバリアや高低差、一触即発のホーミング機雷などで区切られており、そのままでは進むことができません。それら障害をどうにかして解除もしくは回避していくのが、このゲームのパズルの進め方になります。

・ジャマー&バリア

 本作で最もベーシックな組み合わせです。プレイヤーの左側にある三脚の機械がジャマーです。右側にはバリアが張られており、そのままでは通れませんが……

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ジャマーをバリアに向けて起動することで、バリアが解除されて通れるようになります。シンプルですね。

・コネクタ&レーザーロック

 多くのステージには右の画像のように、指定の色の光線を当てると様々な仕掛けが起動する、いわば鍵穴のような装置が設置されています。仕掛けの種類は様々で、シンプルにバリアが解除されたり、機械が動き始めたりします。

同時に、この装置を起動させる​ための光源と、光源からレーザーを引っ張ってくるためのコネクタも設置されています。ただ、右画像のステージではロックはさらに向こう側に位置しており、直接コネクタで繋ぐことができません。

しかしこのステージにはもう一つコネクタが置かれているので、コネクタ同士を繋ぐことによって光をレーザーロックまで届けることができます。

 上の画像は最序盤のステージなので、仕掛けも非常に単純です。しかしステージが進むにつれ、コネクタの設置数や高低差の関係などの要素が絡まり、一筋縄では行かなくなっていきます。

 左の画像では違う色の光線どうしが衝突してしまっているため、「迂回させる」か「高さを使ってすれ違わせる」か、どうにかしてぶつからないようレーザーロックまで運ばなければいけません。

 後半のステージにおいては仕掛けの設置が非常に複雑になり、1ステージに1時間近く悩むことも珍しくありませんでした。特にレーザーをどう運んでいくかはとても悩ましく、時には「針の穴を通すよう」と感じるようなコネクタの設置を求められることもありました。また、上で紹介した仕掛けはごく一部で、ゲームを進めるにつれより多くの種類の仕掛けが登場します。ステージの数も十分で、純粋にパズルを解く楽しさを満喫できます。

世界観

 ステージは基本的に遺跡をモチーフとしており、細部まで作りこまれています。アンドロイドの自分以外は誰もおらず、しかし荒廃というよりは神聖さを感じるような統一された世界観は、パズルに負けず劣らず重きを置かれているのがわかります。ところどころに散りばめられたログや細かなイベントは、ともすれば単調になりがちな遺跡風の世界観を飽きさせないよう、非常にバランスよく設置されています。もしこのゲームがパズル要素のないウォーキングシュミレーターだったとしても、きっと高評価をつけていたことでしょう。

総評

 このゲームを語るとすれば、「完成度が高い」の一言につきます。パズルの仕掛け一つ一つ自体は単純なものが多いのに、その配置や組み合わせによって、飽きるということがありません。遺跡を基調とするステージを巡るたび、次はどんな風景なのだろうと、毎回楽しみにしていたように思います。ボリュームも充実しており、3000円そこらとは思えない満足感で、コンシューマ含めてこれまで遊んできたゲームの中でもトップクラスの作品です。人気作品だけあってか、日本語とコントローラーもフルサポートなので、遊びやすいのも評価が高い点です。この後も何本かSteamでゲームをプレイしましたが、未だにこの作品を超えるゲームには巡りあえていません。

 

 Steamで買った2本目のゲームがこれだったため、私の中のSteamゲーのハードルは一気に高くなってしまいました。でも雰囲気ゲー楽しいです。まだまだオススメしたいゲームはたくさんあるので、また機会があれば。


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